葬儀の受付係

受付係のする事

前回は「葬儀の受付は誰に頼む!?」でした。

今回は受付のやり方について少し解説をしてみたいと思います。

まず初めに、受付を頼まれた方は、お通夜でも葬儀でも開式時間の1時間前には会場に集合しましょう。

葬儀の規模や内容により多少のずれはありますが、例えばお通夜が午後6時からの開式でしたら、1時間前の5時か少し前までに集まるといった具合です。

これは、5時過ぎから集まってくる弔問客に対応するためです。
その前に葬儀社から受付方法の説明が皆さんからの質疑を合わせて
5分~10分ほどかかります。一通りの説明を聞いた後、5時15分位から受付が開始できるといった流れです。

葬儀社からの説明は、ご遺族との打ち合わせの内容を含めていますので、仮に葬儀の受付が慣れている方がおられても、良く耳を傾けましょう。

前述の通り、内容や規模により多少やり方の違いはありますが、ここでは
4名の係の方がおられるとします。4名ですと100名くらいの弔問客にも十分対応できます。

基本的には2人グループに分かれます。1グループはお香典を受け取る方。
もう1グループはお香典の中身を確認してお金を数える方です。

多くの場合、フロントとバックに別れるのですが、フロントの方は弔問客に記帳してもらった後、お香典を受け取ります。(最近では記帳はカードタイプを用意している葬儀社が多いので、これを前提にお話をします。)

ここでフロントの方が弔問客にどう声をかけて良いのか疑問に思う方もいらっしゃると思います。

ネットで調べたりすると、「この度は・・・ごにょごにょ・・と末尾は小さな声でOK」などと書いてあるものもありますが、これは間違え、といいますか、変です。

はっきりした声で「ありがとうございます」「ご苦労様です」などと一般常識的な言葉で問題ありません。お香典を受け取ったら「お預かりします」「ご丁寧にありがとうございます」などと声をかけましょう。

また、ご遺族が当日のお香典返しを用意してくれている場合です。
コチラの記事も参照してください)

お香典を頂いた数だけお香典返しの引換券を渡します。香典1つに対し、引換券1枚といった具合です。その方が友人などからお香典を預かってきている場合は、その方の芳名も記帳してもらい、枚数分の引換券を渡します。

フロントの方はここまでです。次にバックの方です。

バックの方は主に会計、お金を数えます。

フロントの方から渡される記帳カードと香典を受け取り、その場で香典の袋を開けて中身の確認をします。記帳カードに金額を書き込む欄があるので、記入してファイルに閉じます。これが香典帳の代わりになります。

記帳カードに記入した金額と、お金の合計が合う事を確認して受付終了後遺族に渡して無事万端終了です。

ところが、記帳カードの合計金額とお金が合わない事があります。
お金の抜き忘れ、金額の記入ミス、新札で2枚がぴったりと張り付いていたなど、色んな要因があり、もう一度再確認する必要がある場合もあります。
このような場合に空になった香典袋とカードに同じ数字を振って管理するなどの工夫をすると後で再確認するのに便利です。

香典袋を開けたらお金が入っていなかったなどのハプニングもあります。
そういった場合の対処はどうするか、葬儀社や遺族と話しておくことも必要です。

余談ですが、ネットに書かれている情報として、「受付にはそのような仕事以外にも、供花や弔電が届いたりもするので、受け取って葬儀社や遺族に渡しましょう」などと書いている記事もありますが、そんな事はないです。
供花を届けに来るお花屋さんも、弔電を届けにくるNTTの方も、受付に声をかけず葬儀社の担当に声を掛けますし、一般の弔問客の方も何かあれば葬儀社に声を掛けるものですのでご心配なく。