あきる野市E様

本人の様子がちょっとおかしいなって思ったのが先月(6月)の中ごろだったんですね。それで様子を見に来たら、歩けない、何も食べられない状態だったんです。

 

母は非常に几帳面な人だったんで、その日の出来事とかをカレンダーにつけていたような人なんです。
それが10日の日に途切れていたんですよね。という事は、その辺から動けなくなっていたと思うんです。

それで慌ててER病棟(救急)に連れて行ったんですよね。その時は処置で元気になって歩いて帰ってこれたぐらいだったんですけど、2日後の早朝に脳梗塞で倒れてしまって。

その病院に行った時にお医者さんからは血液検査の結果で問題ないですよと言われて、大丈夫だとおもってしまったんです。

 

いつも母は「私は病気にならない。今の私はこんなに元気なのだからしばらく先の事なんて考えられない」というような考えの母でした。「人なんていつ倒れるかなんてわからないんだよ」というような話をしても「いや、私はそんな事はない」というような感じでした。

まだ私たちの年代の方がネットとかで医療の事とかも情報の面では色々と入ってきますよね。でも母の年代は、そういった情報も見れないし、趣味の事とかは周りの方とのコミュニケーションは取れても、体の事とかになるとなかなか相談ができないじゃないですか。なので、あまり先の事は考えたくはないのか、考えないし、自分が死ぬなんてありえないと思うような母でした。

いろんな考え方があって、主人の母のように自分で自分の事は決めている人もいて、「私の時は何も心配しなくていいよ」という人もいますけど、周りが知らないと、ふたを開けてみない時にならないと分からないものですね。

父の死があった時には、病院の紹介の葬儀屋さんって流れになったのですが、葬儀屋さんの主導の流れになったんですね。お通夜があって、葬儀があって、人もたくさん呼んで・・・と。母親の時は、社会の付き合いもなかった人なので、家族と親戚だけの葬儀にしたいねって思っていたんですよ。もちろん金額的といいますか、予算の事もありましたし、そんなに親戚との交流も多くはなかったので、お通夜もいらないのではないか、1日葬で良いのではないかと思ったんです。

家で(自宅での安置だったので)何日か火葬までの時間があったじゃないですか。葬儀に来れない親戚ともここでお通夜に代わる事ができて良かったのかなと思いました。予算も抑えられましたし。それに意外とよかったのが、花壇みたいに飾ってもらったじゃないですか。可愛らしく、お花が好きだったし、女性らしい葬儀だったなと思います。今、葬儀に関する本などもたくさん出ていて、それを読むと家族葬という言葉が多く出てくるんですよね。

やはり、家族の人がその人のために本当に良かったねって思えるお葬式をやりたい。それってやっぱりきちんとやる人は前もって計画をしているんですよね。

その中で、その人が生きているうちに楽しかったこと、色んな思い出をみんなで語り合って「この人の人生ってこういうものだったんだよね」という形でできたら素敵だなって思います。儀式的な葬儀をするのではなく、その人を想ってするのが良いのだと思います。

今回うちの母の場合の葬儀は(父の時と違って)お花がたくさんあって、すごく綺麗だったのですが、わたしも中途半端な所があって、アルバムをたくさん用意するとかすれば良かったんですけど少し簡素過ぎてしまった部分があって、母の生い立ちとか、ストーリー的なものとか、内容的にもっと手厚くしたかったなって思いました。

叔母から見た母、子供たちから見た母、孫たちから見た母ってそれぞれ違うじゃないですか。それぞれが意外な母の一面を見られる事があったらもっと良かったんじゃないかと思いました。

実際にその日になって、目で見てみないとなかなかイメージが付きにくい部分もあるからこればかりは終わってみて気が付くところもあります。お葬式って最初はみんなわからない部分ばかりじゃないですか。私は父を亡くして、今回は母を亡くして。次はなかなかあるもんではないですけど、
次に不幸があったら私だったら今度はもっとこうするっていうのができましたね。

 

くじら葬祭さんにはそれはもう大変親切に良くやっていただいて、本当にありがたいと思います。今回はだいたいイメージ通りの事が出来たと思います。母には、単純な事ですけど、先に旅経った父の所へ行って仲良く第二の人生を幸せに送っていただきたいと伝えたいです。私たちが今までこうして生きてこれたのも両親のおかげですよ。本当にそれは深くお礼をしたいと思います。

葬儀って人が亡くなった時にしなければいけない事ですよね。でもやはり亡くなる事を認めたくはないじゃないですか。
家族はいつまでも頑張って生きていてほしいって気持ちがあるから、なかななか葬儀に関して考えるとか、こうして欲しいっていう時間が本当に取れないといますか、・・・。

死を直前に、たとえば、本当にもう2~3日で死を向えるのではないかという状況で、時間やゆとりがまだ多少取れて、葬儀屋さんが分かって色んな説明を聞いて、望み通りの葬儀ができたらいいでしょうね。本当難しい事でしょうけど。

あと葬儀会場で気が付いたことと言えば当初、家族葬なので受付けは要らないという事で進めてもらいましたが、やはり受付はないと困りますね。お返しも自分たちで用意したのですが、ドタバタと自分たちで気が付かなく帰ってしまった人たちもいたりしたので。自分たちですると大変ですよって聞いていたのに、押し切ってしまってご迷惑をおかけしませんでしたか?

 

色々とありがとうございました。

(喪主様、長女様 談)